言葉(詩)

 

 

きれいなものを見たかったのです

 

ずっとずっと見ていたかったのです

 

 

 

変わらないものを

 

価値のあるものを

 

             

 

ある日僕は気づいてしまいました

 

 

 

本当にきれいなものは透き通っているのだと

 

目には見えないものだと

 

 

 

僕はそれが見たくなりました

 

 

 

だから僕は見えるように

 

 

 

言葉で傷をつけました

 

 

 

言葉で色をつけました

 

 

 

けれど見えるはずのきれいなものは

 

歪めいて、もう美しくはありませんでした

 

 

 

ふと地面に目をやると

 

様々な色や形をしたゴミが

 

いくつも転がっています

 

 

 

それは手の中にあるものと、よく似ていて

 

僕は両手を離しました